育成における「手厚さ」「自走度」の5段階

育成における「手厚さ」「自走度」の5段階

Clock Icon2023.06.28

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こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
仕事において成長は重要な要素です。
成長は自分のみでもすることができますが、ナビゲーションやサポートとして他者からの支援を得ることができると、より質・効率の高い成長をしやすくなります。
一方で、育成には時間が必要です。ある程度自走して学べるようになってきたら、自分でなんとかできる範囲を広げていくのが理想的です。
これらを踏まえて、育成支援を「手厚さ」「自走度」をもとに5段階に分けてみます。

育成の5段階

手厚さ5, 自走度1

具体的なゴールと具体的な学習対象を明示して手厚く指導

「何をできるようになる必要があるか?」「そのために何を学ぶか?」を具体的に明示し、実際の習得についても研修、ペアワークなりで手厚くティーチングするような育成方法です。
主に新卒や未経験者など、かなりジュニアなケースがこのような育成方針の対象でしょう。
もちろん、新卒でも未経験者でも、より自走して成長できるメンバーに関してはさらに下の方法でも構いません。

手厚さ4, 自走度2

具体的なゴールと具体的な学習対象を明示してあとは本人任せ + 壁打ち

「何をできるようになる必要があるか?」「そのために何を学ぶか?」を具体的に明示し、実際の習得については基本本人に任せて、困ったら相談してもらったり、コーチングでサポートするような育成方法です。
ある程度いち担当者として業務を担当するような立場の場合、身につける対象が明確になりやすく、結果的に学習が必要な対象も明確になりやすい面があります。その上で基本自走して学習できるメンバーが相手の場合に有効な選択肢です。
なお、新規事業において多数の業務を兼任をする人のようにいち担当者だけど、身につける対象が多様になりやすい場合は例外です。

手厚さ3, 自走度3

大まかなゴールと大まかな学習対象を明示してあとは本人任せ + 壁打ち
「何をできるようになる必要があるか?」「そのために何を学ぶか?」を大まかに示し、実際の習得については基本本人に任せて、困ったら相談してもらったり、コーチングでサポートするような育成方法です。
マネージャーや任意の領域のリーダーなど一般の担当者ではなく、特定の領域をリードするような場合、身につける対象が明確になりにくく、結果的に学習が必要な対象も明確になりにくい面があります。また、このレベルの場合は自走して学ぶことが求められるため、ティーチングよりはコーチングが基本です。
評価制度で等級制度がある場合、大抵「いち担当者レベル」と「リーダークラスレベル」という形で区切れている事が多いので、そこがこの育成方針の区切れ目として目安にしやすくなります。

手厚さ2, 自走度4

大まかなゴールを明示してあとは本人任せ + 壁打ち
「何をできるようになる必要があるか?」のみを大まかに示し、そのために何を学ぶかの選定、そして実際の習得をすることは基本本人に任せて、困ったら相談してもらったり、コーチングでサポートするような育成方法です。
「手厚さ3, 自走度3」のケースよりも更にハイレイヤーなメンバーに対してはこのくらいのサポートで自走して成長してもらえることが求められます。担当領域の上位層にいる人あたりのイメージです。

手厚さ1, 自走度5

完全に本人任せ

「何をできるようになる必要があるか?」「そのために何を学ぶかの選定はどうするか?」「実際の習得をすること」のすべてについて基本本人に任せ、定期的なコーチングもなく、困ったら自発的に必要な人に相談してもらうような方法です。
もはや育成はしていないので、育成方法とは呼べないですね。
この場合は、任意の領域のトップ・部門長・事業部長などが対象となるでしょう。

まとめ

育成支援を「手厚さ」「自走度」をもとに5段階に分けてみました。
基本的には会社、マネージャーはメンバーが自走することを求めがちで、逆にメンバーは手厚い支援を求める形になりやすいと思います。そういった際に、お互いが求める水準が上記のどれなのかについて話し合うとよさそうです。
例えば、マネージャーがリードクラスのメンバーに対して「手厚さ3, 自走度3」で育成していたとします。
メンバーは育成について不足を感じ「放置されている」と感じていたとします。
この場合、マネージャーから「あなたはすでに担当者の枠を超えて、領域をリードする立場なので大枠のゴールを元に自ら学習していってくれることを期待していますよ。もちろん困ったら私でも他の頼れる人でもいいのでいつでも相談してね」ということを伝えるなどして、認識を揃える必要があります。
なお、大まかな育成方法の話しなので、個別の場面においてはハイレイヤーの人にもティーチングなど手厚い支援をする場面もありえるでしょう。

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